大うつ病に対する外科療法


http://news.yahoo.com/s/hsn/20060425/hl_hsn/surgicaltechniqueshowspromiseagainstmajordepression;_ylt=Ai.12Ws1HPFwCrdhqnSbApa3j7AB;_ylu=X3oDMTA5aHJvMDdwBHNlYwN5bmNhdA--


(適当に流し読みした分をなんとなく要約しつつ翻訳してみます。)


抗うつ剤も、電気けいれん療法も、心理療法も全く効果をあげない大うつ病のケースにおいて、外科療法(deep brain stimulation surgery)の可能性が報じられた。


脳内(ventral anterior internal capsule)に小さなペースメーカーを入れることによって、うつを引き起こしている電気信号や神経伝達物質による信号をブロックし、機能障害が改善されることが示された。


局所麻酔によって脳内にペースメーカーを入れた瞬間から、その違いは現れる。1年間一度も笑ったことがない患者に笑顔が見られるのである。


今回の研究では6人中4人において顕著な改善が示された。また、その効果は1年後も継続している。
(さらにこの外科療法は、強迫性障害などにおいても効果を示している。)


しかし、このことが直ちに大うつ病に対する外科療法の有効性を示すものではない。さらに大規模で長期的な調査が必要であろう。


また、大うつ病そのものが正しく診断されないことも多く、双極性障害との鑑別、依存など他の疾患や症状との合併に対する適切なアプローチ、あるいは心理社会的因子に対する効果的な心理療法がなされていないこともうつ病に対する効果的な治療を阻害している。


そのうちこんな時代が来るのかなあと思っていたら、もうそんな時代に!?


本当に重篤な大うつ病強迫性障害に関しては、このような療法の方が脳にとって必要であるし、患者さんのQOLとっても、病と闘い続けることの2次障害を考えると、選択肢としてあるべきことではないかと思います。


ただし、脳についてはわかっていないことがあまりにも多いため、当然ながら思わぬ副作用があるかもしれません。症状自体がその人を守っているということもあるかもしれないので、症状をあっという間に取り除くことにも、ひとりひとりの患者さんの個人性に配慮した十分な心理社会的介入が必要不可欠であるのは言うまでもないですよね。


でも、本当にあまりにも症状の苦しみが長びく人々がいて、2次障害に対処していくことで生きているのが精一杯になっている、そういう辛さをどんな方法でもいいから軽減させてあげられることができたらいいなあと思います。



【こんなときのおすすめ】

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こっちはアコガレ・・・高くて・・・そう、紙がいちばんよ・・・。