看護学校でカウンセリングを教える難しさ

秋の日に



はぁ〜。難しい。
もう何年も教えているんだけれど、やっぱりいつも、何が難しいのかわからないくらいに難しい。


たとえば、看護学生向けの教科書にはさらっと「受容・共感・自己一致」なんて書いてある。



そんなもん、



7〜15時間で



理解させられるわけないだろう〜〜〜!!!



と、雄たけびをあげたい気持ちをこらえつつ、今日も通います。「とりあえず、この3つがとても難しくって、なかなかできないことなんだよってことと、“相手の気持ちはわからない”ってことと、“相手と自分は違う”ってことと、話を聴く上で“わかりたい!!と相手の人生に関心を持って聞く”ってことを、理解・・・できたら・・・いいなあ〜」という低姿勢な目標を持って授業に挑んでいます。


看護学生同士で毎回ロールプレイ(役割分担してカウンセラー役と来談者役を演技する)をやりながら、学んでいくのですが、何度言っても説明してもでてくる「聞き方」・・・


1)「わかる、わかるぅ」
2)「辛いですねえ」(すぐに)
3)「えー、そんなことないよ。かわいいじゃん」(慰めているらしい。)
4)「がんばんなよー。○○なら大丈夫だって」(励ましているらしい。)
5)「どうして〜〜したんですか?」(む?責めているのか?)
6)「〜しようって思わないんですか」(説教なのか?)
7)「〜〜はどうですか?」(話、変わっているよ・・・)


一体どうやったら、心理学も臨床心理学もちびっとしか学んでいない人々(10代)に7〜15時間で、「カウンセリング」を学ばせることができるか・・・。どこまでできるのか。どこまでできればいいのか。どこまで期待していいのか。


こちらが真剣に真剣にやっている分野だけに、なんというかさらっとエッセンスを伝えることも難しい。


そんな簡単なもんじゃねぇぇぇ


と、ついつい目が血走っちゃう・・・


反省。


ロールプレイに私が混じるとか、希望者に公開カウンセリングをしようかなんて思うこともあるのだけれど、こちらが手加減して聞く(つまり、聞かない)ことが難しいので、なんというか、本当のカウンセリングになってしまう怖れもある。それは学生にとっては不本意なことだろうと思うと、またやりづらい。そう考えると、やはりお互いにロールプレイを重ねてもらってやるのがいちばんいいよね。いまのところうまい人をピックアップしてリーダーになってもらって、お手本を見せつつ指導してもらう感じにしている。


とにかく、彼らの力に合わせて、彼らができる範囲で、患者さんのために役立つカウンセリングスキルをマスターしてもらわないとね。んー難しいな。何かいいアイデアがあったらくださいね!