臨床心理と精神医学の専門書の翻訳に必要なもの

ふきのとう



風邪はなかなか治らないし、鼻水はイエローカラーだし、いろいろあって、ブログが滞ってしまいました。それでも、やっと昨日あたりから暖かくなってきましたね〜。よかったです。嬉しいです。


このごろはコツコツと翻訳をやっております。
英語を専門とする方が下訳をしてくださっているのですが、それがまあ・・・なんとも・・・helpfulとは言いがたいムードがありまして、やはり専門的な言い回しを翻訳する際は、難しいのだなと痛感いたします。文脈に応じて単語の意味はかわりますからね。


でもさ、英語を専門としているらしい方がさ、"They are so cool"っていう若者の話し言葉のところを「彼らは冷酷だ」って訳すのはさ・・・どうかなって思ったりさ・・・。"taking courses"を「フルコースをつくる?」って訳すのもさ・・・。いいのかな?若者語に弱いのかな?映画とかみないのか?など、疑問に感じつつ訳していると、なかなか進みません。留学経験の有無によってそういうニュアンスを捉えるセンスが違うのかなーなんて思ったりもするけど、そういうレベルの話でもないような。
あれかな?翻訳ソフトで一括翻訳したらこうなるのかな?


まあとにかく、翻訳は手作業でコツコツやらないとだめです。ある単語もある動詞も、文脈によって180度意味が違ってくるので、その文脈を読み解いて、きちんと日本語に作り変えて、ほんとうにしくりくる日本語に構成しなおさないとだめなんですよね。その作業がピタリとうまくできたときは、心が震えるような嬉しさを感じます。「おおおおー、ぴ、ぴったりだー」って。まあ、地味な感動ですけどもね!


さて、そんな翻訳作業、とうとうこれまでの電子辞書では間に合わなくなり、意を決して買いました!!!

いや〜これはスゴイです!これまで5年以上前のものを使っていたせいかもしれないのですが、キーの使い勝手もいいし、ステッドマンへぴょいと飛べるところもいいし、専門用語辞典と英和を同時にくれるのが素晴らしいです。さらに医学用語では、発音の仕方まで教えてくれるので、とても楽しいし、単語帳もつくれるし。なんだかおもしろくなって、翻訳作業が進みます。


ほかに、専門書を訳すとき使うものをあげますね。

カプラン臨床精神医学テキストDSM‐IV‐TR診断基準の臨床への展開

カプラン臨床精神医学テキストDSM‐IV‐TR診断基準の臨床への展開

  • 作者: ベンジャミン・J.サドック,バージニア・A.サドック,Virginia Alcott Sadock,Benjamin James Sadock,井上令一,四宮滋子
  • 出版社/メーカー: メディカルサイエンスインターナショナル
  • 発売日: 2004/11/01
  • メディア: 単行本
  • クリック: 23回
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用語が豊富に出ておりますし、解説も丁寧にされているので、ちょっと忘れてしまっている用語もきちんと確認して用いることができます。英語の索引ももちろんあるし。


プロフェッショナル英和辞典 SPED EOS (生命科学編)

プロフェッショナル英和辞典 SPED EOS (生命科学編)

電子辞書を買う前はこれをとても重宝していました。小さいわりに、専門的な言い方での動詞の翻訳語などがちゃんとのっています。


心理臨床大事典

心理臨床大事典

現代カウンセリング事典

現代カウンセリング事典

精神分析事典

精神分析事典

あとはこのあたりも必要です。やはり用語は訳し方のスタンダードを確認しないといけないし(辞書によって違っている場合もあるけど)、英文の専門用語の解説を日本語の文章として構成し直す時に役に立ちます。間違ったらとんでもないものね。


そんなわけで、机の上は常にもわ〜っとなっています☆
でも、「作業してますよー」って感じでなかなかヨイです。