[私的な臨床心理学的考察]TOXIC NICENESS いい子ちゃん中毒
Getting In Touch With Your Inner Bitch
- 作者: Elizabeth Hilts
- 出版社/メーカー: Hysteria Pubns
- 発売日: 2004/09/01
- メディア: ペーパーバック
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うすっぺらい本です。
とても読みやすいのですが、内容もちょっとものたりない。
でも、でも、とっても大切なアイデアが書かれています!
Chapter Two MEET YOUR INNER BITCH(訳せない・・・。「内なる“ワルい女”に出会う」かな?)
彼女は私たちの文化と意識の皮一枚下あたりをいつも漂っています。
彼女は私たちの一部分であり、賢く、自信を持っていて、威厳があり、自分がどうしたいかということを知っています。
彼女は「私はそれでかまいません」と言わないように、注意してくれます。
Inner Bitch は、自尊心と尊厳を守るべき戦いを警告してくれるシステムであり、自分自身をくじいてしまうような行動をうっかりとらないように警告してくれるのです。(p9)(中略)
さて、ではどうやって、生まれてからずーっとやってきたTOXIC NICENES(いい子ちゃん中毒)による、自分を座布団にして差し出すような行動に終止符を打てるのでしょう?
必要なのはこの短い言葉:"I DON'T THINK SO."
(「私はそうは思いません」
「それはないんじゃないかな」
「残念ながら、あり得ないですね」
「難しいですね」
「同意しかねますね」)
あなたたちはいつも心の中でそう思っているでしょ?でもハエでも追い払うみたいに、その答えを打ち消してしまっています。「なんか感じ悪いし・・・」って思っているでしょ?
いじわるになれって言っているわけではありません。はっきり、きっぱり、納得できる形で、やさしくしてあげればいいんです。あなたに対して!!(p10−11)
「いい子ちゃん中毒」オソロシイです・・・。
例をあげてみましょう。
1)「この研究どうかね。君も一緒にやらないか」
「わあ、いいですね!」
2)「別れても君とはずっと友達でいられたらいいなって思うんだ」
「ええ。私もそう思ってたの」
3)「急で悪いんだけど、今からこの患者さんの心理テストとってくれない?MMPIとWAIR-Rがいいかな(施行最低3時間、所見作成最低3時間)。明後日までに所見がほしいんだけど」
「はい、わかりました。先生も大変ですよね」
4)「私だって手一杯なんですよ。仕事もあるし、下の子もいるし、この子が泣いてあばれて、わけわからないことで責められたって、困るんです。思わずカッとなって当然ですよね。わかるでしょう?」
「ええ、よくわかります」
Toxic Niceness ですね。オソロシイですね。
さあ、みなさん、勇気を持って答えましょう!あなたの中にあるいい子ちゃん中毒警報システムを作動させるのです!!いっしょに練習してみましょう。
1)「この研究どうかね。君も一緒にやらないか」
"I DON'T THINK SO."
「ちょっとムリですね」
2)「別れても君とはずっと友達でいられたらいいなって思うんだ」
"I DON'T THINK SO."
「残念ながら、あり得ないですね」
3)「急で悪いんだけど、今からこの患者さんの心理テストとってくれない?MMPIとWAIR-Rがいいかな(施行最低3時間、所見作成最低3時間)。明後日までに所見がほしいんだけど」
"I DON'T THINK SO."
「残念ながら、難しいですね」
4)「私だって手一杯なんですよ。仕事もあるし、下の子もいるし、この子が泣いてあばれて、わけわからないことで責められたって、困るんです。思わずカッとなって当然ですよね。わかるでしょう?」
"I DON'T THINK SO."
「残念ながら、同意しかねますね」
どうですか?上手に心をこめて言えたでしょうか?
すっきりしましたか?
あなたの心は尊厳を取り戻したでしょうか?
いい子になってしまう傾向というのは、女性にも多いし、親子関係で苦労している子供にも多いし、職場の下っ端にも多いですね。そして・・・みんな自分を虐げて苦しんでいるのかもしれません。そんな自分を救い出すためにBITCHになれたらいいですよね。
しかしこの「いい子ちゃん中毒」。
うつ病との関連なども含めて、またじっくり考えてみたいと思っています。