悪人とは?


悪人

悪人


「悪人」とは誰だろうか?
加害者なのか、被害者なのか、
加害者が加害するに至った過程にいる誰かなのだろうか、
加害者の家族だろうか、
加害者の友人だろうか、
被害者の家族だろうか、
被害者の友人だろうか、
加害者を愛した人だろうか、
被害者を笑った人だろうか、


すべての人が生きている。感情の確かな「匂い」をもって毎日を生きている。
誰かを傷つけ、誰かを笑い、誰かに傷つけられ、誰かに失望する。
その中で誰もが悪人なのかもしれない。


とてもよい本だった。おすすめです。
例えば、事件の報道を見て、無責任に発言できなくなるくらいに、いい本です。


似たジャンルとしてカウンセラーに薦めたい本。
どれも人間の姿が多面構造をもつものとして描かれています。

模倣犯〈上〉

模倣犯〈上〉

模倣犯〈下〉

模倣犯〈下〉

映画にもなりましたね。長いですけど全く気になりません。
被害者も加害者もそれを追う人も彼らを愛する人も均等に描かれています。


永遠の仔〈上〉

永遠の仔〈上〉

永遠の仔〈下〉

永遠の仔〈下〉

ドラマにもなりましたね。こちらも長いですが気になりません。
虐待と殺人、その周りにある人の姿が丹念に描かれています。
虐待された子ども達がすごす児童精神科病棟・・・ジラフというあだ名の悲しさ。


容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

直木賞を取り、「このミス」1位も取りましたね。
この作品は「加害者の愛」と言えるかもしれません。
事件において、「完全な悪人」と誰かをラベル付けできるような事象はないのではないかと考えさせられます。


追伸:
宮部みゆきの新刊が出るようです!
模倣犯』で出てきたフリーライター前畑さんがあたらな事件に取り組むのか?上下巻というところも重厚な物語を予想させますね。

楽園 上

楽園 上

楽園 下

楽園 下

あれ?発売日8月2日になっていますね!明日??