古くて新しい芥川:新しいものに疲れたときに

 新年度の新しい仕事の始まり。新しい人に出会う。新しい仕事が増える。古い仕事はあまり減らない。ふう、疲れた。そんなときにこんな本を読んでいる。なんだか疲れるあまり最近の作家の本に挑戦して「ハズレたくない。がっかりしたくない」という保守的なモードになっている。でも今まで何度も読んだようなものは読みたくない。フレッシュな感じもほしい。そんなわけで芥川をふと手に取った。



芥川龍之介短篇集

芥川龍之介短篇集

 村上春樹の翻訳者であるジェイ・ルービン編集です。村上春樹が序文を書いています。芥川龍之介の小説は、10代の頃読んだときにはそんなに感銘を受けなかった気がするのですが、30代になって数々の現代文学に読み飽きてから読むと、すごく新鮮で、その質の高さがよくわかります。目が肥えたのかな?


地獄変 (集英社文庫)

地獄変 (集英社文庫)

 これはもう、デスノートの小畑さんの期間限定カバーがよい。芥川が描く世界の深遠を我々の近いところに持ってきてくれる感じがする。新鮮な味わいが増している。軽くて薄い。よい。



 いつもならこういうのに手を伸ばしているんだけれど、どうも最近の小説に食傷気味なのかな〜。
極北クレイマー少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)