歯科ミステリー

春のネコ



シンデレラ・ティース (光文社文庫)

シンデレラ・ティース (光文社文庫)

 面白半分で読み始めたけれど、おもしろかった!! デンタルクリニックを舞台にしたミステリーであり、探偵は歯科技工士と受付のアルバイトの女の子である。誰も死なない、心あたたまるミステリーである。北村薫みたいなかんじ。(スキップ (新潮文庫)ターン (新潮文庫)リセット (新潮文庫)、この3部作は秀逸。私はずっと作者は若い女の子だと信じていた!)


 事件は心療歯科的なもので、ネタばれになってしまうから詳しいことはかけないけれど、歯科疾患には心身症みたいなものも多く、そういったことがわりにテーマになっている。患者さんの心理的なものが疾患の背景となって隠れていて、それを診察室や待合室でのささいな言動から推理し、なぞを解き、心のケアにつながる医療を提供する…。


 あっという間に読めちゃうけれど、おもしろかったです。歯科に行くのが怖くなくなること間違いなし! シリーズにならないかな〜。続きが読みたいな〜。デンタルクリニックのスタッフみんなにオススメしたいし、待合室に1冊あると楽しいですね。