ノスタルジー


花まんま

花まんま

夕方ジムでウォーキングマシンで汗を流しつつ読んだのですが、そのわりにはひきこまれてしまいました。汗だくで走りながらも、大阪の下町で、子どもたちが不思議な出来事にであう場面がくっきりと脳裏に浮かんでくるのです。これはすごいなと思いました。


この作者は子どもの目線がうまいですよね。
子どもの頃って不思議なことがたくさんあったなあ。
そのときの空の色や目線の低さ、くっきりとした季節の匂いなんかといっしょに、そんな不思議な出来事を久しぶりに思い出してしまいました。子どもの気持ちで。


不思議だけど、不思議があることが不思議じゃなかった。


そんな毎日を思い出させてくれる本です。




さよならの空

さよならの空


こちらの方は、ん〜、もうちょっともの足りないと感じました。科学的なバックボーンを持つ物語のような、SFのような、ファンタジーのような、主人公を絞りきれない人情ドラマのような、そういう意味では新しい物語ですが、どれもちょっと足りないように思えてそれが残念でした。それでも、子どもの目線がやはりうまいなと感じました。ついつい、いちばん感情移入してしまいます。ほんとうの主人公はたぶん女性科学者なのでしょうが・・・。