日本社会と日本男性の相互依存

春のお散歩



私が大事に思う人たちは、このごろ朝から晩まで働いているようです。休日も祝日も連休も・・・。特に男性たち。なにかしら。20代後半から30代というのは、このように馬車馬のように歩のように、石臼にゴリゴリと粉にされながら、働くものなのでしょう・・・。


そういえば、私も一時期、毎日毎日朝の9時から夜の10時過ぎまで、遅いときは12時ごろまで連日働いていたときがありました。心理職以外の「会社」的な仕事をいっぱいしてました。あれはあれで、なんだか充実感があって、けっこう仕事がおもしろかったりして、なかなか帰れなかった。やることがいっぱいあって楽しかった。疲れていたし大変だったけど。


そう思うと、こういう時期に結婚するカップルは多いものなんだけど、やはり子供ができたりすると、それはもう家庭は大変ですよね。新米の夫婦であり、新米の家族は関係づくりと維持だけでも大仕事です。それなのに、男性の方は職場で仕事が増えて責任も増えて、なかなか帰れないし大変だし、女性の方は新米ママとなって子育ての苦労はノイローゼギリギリものの大変なものだし。このような環境で健全かつ愛情あふれる新しい関係性をつくりあげていけるかというと・・・無理なんじゃ・・・って思います。そりゃあ、離婚するよねえ・・・と納得するような「無理を強いる生活形態」なんですよね。


こうなってくると、30,40代で結婚して、子供はつくらず(あるいはひとりだけ産む)という最近のスタイルは、家族心理的健康維持という視点から見てもリーズナブルなもののように思えます。


男性のうつ病の増加、自殺率の増加、離婚率の増加、少子化、あるいは仕事依存、ギャンブル依存、浮気や不倫、DVや虐待の陰に潜む隠れたうつなどを蝕んでいる温床は、このような


日本社会と日本男性の経済的心理的相互依存


にあるのではないだろうか?


日本の男性は概して仕事が好きである。そこにやりがいがあり、人生の充実があり、自尊心がある。そこに趣味があり楽しみがあり時間つぶしがある。他の世界はあまりない。人間関係も趣味も、ほとんど「仕事」に規定されている。


日本の社会も、この日本男性の働き蜂的仕事スタイルに頼り切っている。残業、時間外労働、休日出勤、パワーハラスメントにも耐え抜きノルマをこなす忠実さと勤勉さ、上の過ちを飲み込む従順性。このようなものを当てにして、日本の企業は成り立っており、日本経済が成立している。


よって彼らは家庭から遠のき、うつになっても、余暇がなくても、仕事以外の生活がなくても、仕事をする。会社を辞めたりしない。彼らはお互いに依存し、支えあっているのだ。


しかし、このような相互依存の隙間で、女性はどのような位置を占めているのだろうか?被害者か、漁夫の利を得ているのか、のけ者なのか、さらにその相互関係に共依存しているのか?


・・・そんなことを、友達のはたらきぶりからついつい考えてしまう今日この頃である。


うつ病の会社員男性のクライエントさんたちからもたくさん教えてもらった。会社にそんな風に取替えのきく歯車のように扱われても、やっぱり会社あるいは仕事が好きなんだなあって感じます。


それは・・・もしかしたら何度浮気されてもダメンズを愛し続ける女の業にも似ているかもしれない。やはり共依存なのかなあ。あるいは脳の仕組みとして、そうなりやすくなっているのかな。男性は集団で仕事を成し遂げる中に自己価値を求め、女性は愛するものとの関係性の中に自己価値を求めてしまうからなのかなあ。


でもね、いち女性として思うけど・・・


男性と仕事の共依存はんたーい!!!



「すべての人の仕事は、遅くとも19時までに終わらなくてはならない。



そして週2日は休まなくてはならない」



という法律を世界がうちたてなければ、



うつ病と離婚と少子化


巻き込まれる妻と子の心の傷と病によって



世界は滅びる!!



と思う・・・。くすん。