参考文献はSienceやNatureなど学術論文! 京大卒精神科医によるホラーミステリー


DZ (角川文庫)

DZ (角川文庫)

おもしろかったです!
一気に読みました。
なるほど、こうやって最先端の学術論文を参考にして小説を書く方法があるのか〜とうなりました。
本の最後についている文献なんて、まるで論文を書くときのようです。こんなの読んで小説を書く人はあんまりいないのでは? ううむ・・・うらやましい・・・


この作品は第20回横溝正史賞を受賞したとのこと。


内容はホラーミステリー・・・だよね? 
説明するのはすごくむつかしい・・・。ベトナム枯葉剤→胎児の遺伝子変異→偶発的に人類の進化種となりえるものが誕生→そして・・・
という感じなのですが、神経内科医というか精神科医として仕事をしようとする女性が主人公です。ひとりの女の子の治療に懸命に関わっているという筋が真ん中にあって、その周りで何かが起こる。その日常と異常の絡み合いが感情移入しやすく、スリリングでした。


科学ホラーとしては少しアレを思い出しました。

パラサイト・イヴ (新潮文庫)

パラサイト・イヴ (新潮文庫)

これを読んだときは、研究者による科学ホラーミステリーということで、すごく新しくて面白くて衝撃を受けたなあ・・・。怖かったし。


科学ホラーミステリーの元祖といえばこちらの人ですよね。私はこの分野大好きなのですが、最近読んでなかったので最新刊を図書館でゲットしました

NEXT 上 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

NEXT 上 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

NEXT 下 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

NEXT 下 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

マイケル・クライトンは医師だったか、医学部卒業して医師にならずに小説書いたかなんだかそんな感じ。残念ながら映画にもなってしまったジュラシック・パークが激しく有名ですね。


ジュラシック・パーク〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

ジュラシック・パーク〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)

私はこの本、忘れもしない高校の授業中に読んでいました。ん〜地学か地理だったかな。まあ、勉強の一環ともいえなくもない・・・。
もちろん隠れて。
そこまでおもしろいと思っておらず、学校に上巻だけ持参しておりました。ところが!! あまりにおもしろくて、読んでも読んでもやめられない。とうとう授業中に上巻を読み終わってしまった。




ぬぉぉぉぉぉおおおおおおお。





つ、つづきが読みたぁぁぁい〜〜〜。しぬぅぅぅううう




と、危うく先生やクラスのみんなを前にして絶叫するところでした。
ひとりじたばたとこっそり地団駄を踏みました。



・・・それ以来、常に上下巻ものはセットで持ち歩くようになり、かばんの重みは増したのであった。
つづく。


ではなくて、本の話でしたね。ついつい回想してしまいました。年をとるとすぐに回想に入ってしまっていけませんね。自分で回想法して認知症予防しているのかな。
まあとにかく、科学ミステリーっていいよね。論文読むよりも知識が吸収されるしおもしろいよね。エピソード記憶+感情記憶なので、脳に残りやすいし。なんというかワクワクしますよね。


そうそう、今の仕事していなかったらこういう仕事していたかったなと思うのは、こういう医学の基礎研究者ですね! (遠い目で)☆☆すんごく優秀になって海外の大学で研究し、SienceやらNatureやらにばんばん掲載されちゃうみたいな〜。☆☆


遺伝子研究ってなんだかロマンチックです。可能性がいっぱいつまっている。もちろんこのDZのように一歩間違うとホラーな事態になってしまう。でもやっぱり夢がある。遺伝子と脳はまだまだ人類未踏の地ですから。もちろんそんな研究者というお仕事は実際やるとしたら道は険しいし厳しいしとても難しいわけですが、アコガレの職業というやつですね。「宇宙飛行士になりた〜い」という感じの。