強さと弱さと病

たんぼ



今日は統合失調症の治療を受けている方との心理面接がありました。素敵な女性の方です。ご本人の「問題」に対して、ご本人の「理由の考察」と「解決努力」を流れにそって聞いていくと、ぐんぐんと笑顔が出てきて、ぐんぐんと疎通性がよくなっていきました。それはもう、すがすがしくびっくりするくらい。


病気は病気として、それとは全く別のところに、常に人間というものの「よりよい状態になろう」とする力があるのだなあと思います。あるいは、人と人がふれあって相互作用するところに生まれる力なのかな…。そういう力に、とても近いところでふれることができるというのが、この仕事のよいところのひとつだよなあといつも思います。


ところで、印象なのですが、30代以下の統合失調症として治療を受けている女性のケースでは、家族が必要以上に彼女のことを「(何もできない・困った)弱きもの」とみなしているようです。それなのに、肝心のところではやさしくせずに、強い言葉をつかって注意ばかりしてしまう。「強いけれども、傷ついて辛い気持ちでいる人」として扱ってほしいのに・・・と感じている方のほうが多いのになあと思います。


家族というシステムの持つ拘束力によって、病も強さも弱さもたがいにひっぱりあっているのかなあ。


なんだか今日はぼんやりしたままですね。
でも、よい仕事ができた日のような気がします。
こういう日はとても気持ちがよいものです。