私的なカウンセリング論

『僕はパパを殺すことに決めた』 

医師である父親自身の離婚による自己愛の傷つき、それによってもともとあったDV傾向がエスカレートし、子どもに対する身体的虐待と過度の英才教育という精神的虐待が日常化する。 「〜できなかったらコロス」という父親の言葉を額面どおりに受けた高機能自…

 カウンセリングの効果に関する抽象論

やっぱり風邪、うつりました。 下痢と嘔吐と高熱でました。 バカにしてはいけませんね。 家族の風邪がうつってしまうのは、やはり予防できませんねぇ・・・。 それにしても、 今日は看護学校でカウンセリングの仕事でしたが、やはり学生相手のカウンセリング…

 必携の教科書

歴史の物語るところによれば、この剣は人の命を救うため以外はかつて一度も抜かれたことはなく、また抜かれ得ないのだとか。復讐や、欲や、ただ血を見たいがための果たし合いとか、もうけを目的とした戦争の際には、剣は使おうにも使えないのだという。(p5…

 スクールカウンセラーの業務は継続面接なのか?:「学校のカウンセラー」になるという責務

「夜の番茶」さんのブログからです。スクールカウンセラーに物申す 以下一部引用します。 たった一人で数百人からの児童生徒を担当しなければならないご苦労は拝察申し上げますが、だからこそそのたった一人が面接に時間取られまくってる場合ではないんです…

 自傷行為:自分も含め後輩達に伝えたいこと

自傷 リストカットを中心に 現代のエスプリNo.443作者: 川谷大治出版社/メーカー: 至文堂発売日: 2004/05/01メディア: ムックこの商品を含むブログ (4件) を見るオススメです。古典的理論から、いろいろな症状との関連性、虐待との関連、入院での治療法など…

 良いカウンセラーを見つけるには2:私がクライエントになるときは・・・

どんなカウンセラーがいいかなあ〜。 ぜいたくに考えてみよう! 笑顔と優しい雰囲気…は、ん?あれ、別になくてもいいなあ。あーでもあたたかく包まれるような河合先生みたいなオーラのある人がいいかも〜。カウンセラーがおじいちゃんおばあちゃんの場合ね。…

 良いカウンセラーを見つけるには:向上心と自己管理能力、そして誠意

『まともなカウンセラーの見つけ方・探し方』というお題で 「クライエントの状態を悪化させないこと」 http://gouda.no-blog.jp/psycho/2006/08/post_dc5d.html 「精度の高いアセスメントができること」 結局はどれだけ精度の高いアセスメントができるか否か…

 心理臨床の基礎論1−相談を求める人に出会ったとき考えるべきこと:「“アダルトチルドレン”の人」はいない

心理療法を行っていくときに、臨床心理学を学んだものは、その知識を「ひとつの道具」とする。目の前の人にとことん関心を持ち、コミュニケーションの知識と精神医学的知識と心理療法の知識とカウンセリング技術と関係性を知る視点を「ひとつの道具」として…

 自己愛の傷つきを乗り越えて、人を愛するということ。成長。

フルーツバスケット (20) (花とゆめCOMICS (2936))作者: 高屋奈月出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2006/05/19メディア: コミック クリック: 11回この商品を含むブログ (347件) を見る すーばーらーしーいぃぃぃぃ・・・ まさに教科書。自己愛の傷つきを乗り…

おばかな治療者になろう

町長選挙作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/04/17メディア: 単行本 クリック: 27回この商品を含むブログ (268件) を見る 「どうしたんじゃ」 「伊良部先生がひきこもっちゃいました」 「あほうはしょうがないのう」オババたちが苦笑いす…

 強さと弱さと病

今日は統合失調症の治療を受けている方との心理面接がありました。素敵な女性の方です。ご本人の「問題」に対して、ご本人の「理由の考察」と「解決努力」を流れにそって聞いていくと、ぐんぐんと笑顔が出てきて、ぐんぐんと疎通性がよくなっていきました。…

 カウンセリングの手ごたえ:「うまくいった」とは?

なんだか今日はカウンセリングがうまくいった! すがすがしい満足感がある。 でも、ふと考えてみると「うまくいった」っていうのはどこでわかるのか、我ながらちょっと謎である。その1回で劇的によくなるということもめったにないし、何かがガラッと変わる…

「治療不能」ケース?

コメントがないとちょっとさみしい今日この頃、みなさまはいかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか? ねこたちはなかよくストーブの前にいます・・・。私も・・・。 あれですね。春になったというのに雨が降ったり雷がなったりビュービュー風が吹いたり…

4月の憂うつ、あるいはジーヴズ的カウンセラー

4月です! 春です! 会費納入です!学会・・・臨床心理士会・・・地方のいろいろな・・・ そして国民年金と国民健康保険と住民税です!(一括払いの場合) 非常勤にはちょっとイタイ季節ですね☆ チョキン・・・ソウ・・・貯金して年間計画を立てておかない…

県庁の星、心理療法・その基礎なるもの

県庁の星作者: 桂望実出版社/メーカー: 小学館発売日: 2005/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (212件) を見る うーん、おもしろかった! まあ、文章はね、なんというか、狙ったものかわからないのですが、作者の視点と主語が…

 山中先生の特別講演より メモ

「心理療法は人間の根源的な変容に関わる」 どう生きるか、どう死ぬか、どのようにあるべきか・・・ そういう人間としての根源的な問を問うという深みにどう添えるかというのが、心理療法の課題である。 目的を「治す」ことにおいていては、そのような深みに…

 カウンセリングの適用とカウンセラーの理想

また雪が降っています。なんだか気分も沈みますね・・・。寒いと何もやる気が起きません。昨日ブログを書いていないのはそのせいデスネ・・・。そんなこともあって、ついついハワイの大学院でマリッジ・カウンセリングのコースを取っちゃおうっかな〜♪なんて…

 心の病とは?

心の病というひとつの状態、現象、あるいは過程、あるいは結果、あるいは適応様式は「治る」ものではない。別の現象、あるいは別の適応様式に変化するのである。 その「心の病」たる状態をもたらしたのは、その人のパーソナリティであり、家族背景であり、対…

 2.共感とはなにか

共感的理解 empathic understanding 来談者中心療法において重視されるカウンセラーの態度。しかしカウンセラーの共感的な関わりは来談者中心療法だけの専売特許ではなく、立場を超えて求められる根本的な姿勢であると言える。ロジャースはそれを、「クライ…

 うつ病ドリル

おすすめサイト http://server343.dyndns.org/utu/ このサイトはうつ病から回復した方によってつくられているようです。「回復マニュアル」というのもあります。様々な研究論文、実体験からのケース研究からつくられています。これはかなり効果的なのではな…

 「悩む」という自己中心的+心的作業

1月はブログを書かなかった日が多かったデスね・・・。 心の中で、自分と対話することが多かったせいでもあるし、 アリー my love をじゃんじゃん見たせいでもありますね。 写真もあまり撮らなかったなあ・・・。 ときとして、ざぶんと心の奥深くに飛び込ん…

 つじつま合わせの弊害:抑圧について

1月は、自分の内面で行う仕事が多かったので、なんだかまとまりのない日記になっていますね。軽すぎたり重過ぎたり、中身がなかったり暗かったり…。自分自身の心の動きのフィードバック機能としてみても、ブログはなかなかいいものです。 自分の心から逃げず…

 『グッド・ウィル・ハンティング』に学ぶ

昨日から本格的に仕事始めとなりました。 ・・・休みボケしてイマス。辛いです。特に早起き。 今日は講義もあったのですが、頭がまわりません。それで、2つ目の方は、授業数に余裕もあったし、学生のストレスも高まっていたので、映画を使った授業にしまし…

 「よくなる」とは?:今ここにある気持ち

久しぶりに9月あたりの日記を読みなおしたら、とても明るかった。 んん〜最近やはり、かなり、知性化したり合理化したり、頭の中でもぞもぞごそごそやりすぎていて、煮詰まりすぎたみたいです。 ちょっと楽しい活動をいろいろしたら、やっと頭のクモが晴れ…

 痛みを乗り越えるための冒険

痛みを乗り越えるためには、冒険が必要である。 「悲しみ」と「怒り」と「恐れ」と「寂しさ」の地下迷宮を探索しなければならない。地下奥深く、真っ暗で明かりもろくにない。数多くのモンスターと戦う。激しい痛みが伴う。迷宮の奥で、自分の心に巣食う影と…

 カウンセラーという仕事について

白ワインを飲みつつ、考えてみます。 そなた、子どもの頃は、魔法使いに不可能なことなどないと思っておったろうな。わしも昔はそうだった。わしらはみんなそう思っておった。だが、事実はちがう。力を持ち、知識が豊かにひろがっていけばいくほど、その人間…

 自分の癖を見つける

これは去年の写真です。 今年はまだ一晩でこれだけつもるくらいほど降っていませんが、今週末はたっぷり積もりそうです。 あ、今外を見たら、もう車が埋まっていました・・・。明日発掘しないと! 今日はかなり息苦しく、自分と向き合っています。 アホだな…

 カウンセラーが落ち込んだときの四苦八苦

カウンセラーも落ち込むことがあります。 プライベートなことで、あるいは仕事のことで、仕事周辺のことで、とてつもなく落ち込むことがあります。普通の人間です。 けれど、仕事の道具のかなりの部分が自分自身であるという点において、その事象の困難さが…

 「よくなる」って・・・?

カウンセリングをやっていると、1年に1回大きなスランプがやってきます。あるいは壁。分厚くて高い壁にどちん☆とぶつかります。 今年もキマシタ・・・。師走になろうというのに、 「よくなる」ってなんだっけ・・・? というような、どうにもこうにも足(…

クライエントの心の緊急事態、母親論

ふぅ。 疲れて帰ってきました。今日は心療内科で勤務です。 私のクライエントに「心の緊急事態」が起こってしまって、いつもより多めの力で(130%くらい?)全身全霊を注いで、真剣勝負してきました。 こんなとき、本来はお母さんや家族の出番なのですが…