2006-07-05 ささいなことで 散文 ささいなことで 朝焼けの海のように世界が何処までも美しいことに 気づく ささやかなことで 水面にうつる光のように満ちて 満ち足りていることに 気づく 考えても考えても 辿り着けない先にはひとりだけの答えもない ただゆっくりと呼吸をして 待つただ思考を止めて 感じるその向こうには ただ美しいものがある 明日を思い煩うことを やめればいい過去を問いただすことを 放ればいい欠点を数えることを 絶てばいい失敗を正すことを 捨てればいい 走ってもいい 立ち止まっていてもいいだから目の前にあるものだけを 慈しめばいい 今手にしているものはすべて 世界中でいちばん美しいもの