孤独

よこがおマロン



ほんとうに ほしいものが いまここにない
そうおもう からっぽなわがままを


ほんとうに ほしいものが つたわらない
なんども つたえたつもりでいても


いちばん かなしいことを 見失い
ずっと わかっているつもりでいたが


いつも 欠けていることに きづく
りょうめを とじているのに


まわりが やけに静かで 音がない
耳も胸も ひりひりするだろう


なんども 手にしているつもりなのに
なんども 落とした


たしかに 空白を埋めるはずの文字が
意味を 失って並んでいる


あたたかな ネコのいきづかいを
とても激しく 憎悪する


その 闇も灯りも 痛い
そこにある 自分の手すら 遠い