心理臨床学会で買っちゃう本って、そのときの悩みが反映されるよね・・・


学会で 割引だからと 4冊も


   重さのあまりに 宅急便…


なんだか、その時悩んでいること、取り込んでいること、困っているクライエントに対してヒントが見つかりそうな本を果てしなく求めてしまいますね…。


学会での書籍売り場は、各出版社がしのぎをけずっていて、臨床心理士あるいは院生達が集まってバトルを繰り広げています。そのさまはまさに・・・


下着の特売セールに群がるおばさまたち


けれど、普通の本屋さんでは扱っていない本も、アナログ的に手当たり次第に手にとって中を見られるので、とってもステキです。


さて、今回ついつい私の心理状態を反映して購入してしまった本…


『パーソナリティ障害の診断と治療 』 (なぜかはまぞうででない・・・)
ナンシー マックウィリアムズ
単行本: 456ページ
出版社: 創元社 (2005/09)
ASIN: 4422113305

出版社 / 著者からの内容紹介
セラピストが個々のクライエントを理解し治療するために行うパーソナリティの査定や把握の仕方は、その後の心理療法作業に大きな影響を与える。本書は、精神分析的な診断の考え方の基本を示すとともに、パーソナリティ構造についての精神分析的概念を肯定的に説明し、診断の定式化をうまく行うことが臨床的にいかに有用であるかを示そうとする。ソーシャルワークと心理学を学ぶ学生、精神科の医師、看護師、カウンセラー、精神分析の訓練生に。

内容(「BOOK」データベースより)
心理療法作業に大きな影響を及ぼす査定と症状理解。30年以上の豊かな臨床経験に基づき、現代精神分析の見方をあますところなく解説する。

分厚いです!!辞書的に重いです!!買うならアマゾンがよいです。
でもなんだかドキドキするようなステキな本ですよ。



境界性人格障害=BPD 実践ワークブック―はれものにさわるような毎日をすごしている方々のための具体的対処法

境界性人格障害=BPD 実践ワークブック―はれものにさわるような毎日をすごしている方々のための具体的対処法

タイトルおかしいよね?サブタイトルがなかったら、


「BPD実践ワークブック」


今日からアナタもBPDになれる!!


みたいな・・・。
中身はこの本境界性人格障害=BPD(ボーダーライン・パーソナリティー・ディスオーダー)―はれものにさわるような毎日をすごしている方々への別バージョンです。

ワークシートなどがついた実践版。クライエントと一緒に…できたらいいなあ…(遠い目)。


そして

抑うつの臨床心理学 (叢書 実証にもとづく臨床心理学)

抑うつの臨床心理学 (叢書 実証にもとづく臨床心理学)

統合失調症の臨床心理学』のうつ版です。
うつって、知り尽くされているようで、全然知り尽くされていない疾患だと私は思っています。うつ病学会でも、心理臨床学会でも、様々な書籍や論文から見ても、心理面からの研究者は臨床でうつを治療していない(臨床をせずに理論面だけで研究している)人が多いし、臨床医学現場からの研究は心理学的理論を無視しているし(というか知らないし)。
できれば私はこれらを統合したい!そう願っています。ガンバル!この本はそのような点から見ても、これまでの知見が整理されていて、とてもよい感じ。


さらに

産業心理臨床入門

産業心理臨床入門

産業現場もうつ病研究と同様で、臨床と心理学研究からの知見が全然統合されていないように見える分野のひとつです。
現場はすごく困っている。現場の人は忙しくて研究が片手間になる。統計データまとめただけでおわってしまう。理論的な考察までなかなかいかない。なのにニーズは高い・・・。
社会的ニーズに合わせた研究を、何かしてあげられたらいいなあ・・・と思うんだけど、なかなか難しいですね。



うーん、改めてみても、出版社がバラバラだわ。
1ヶ所で4冊買っていれば無料で送ってもらえたのにな〜。


さらに、ロテ職人さんのブログで学会会場で扱われていた本を紹介してくださっているので、お勧めです。
●【日心臨参加記録】チェックした本を挙げてみるよVol.1【2日目】


この本なんて、飛びついて買っちゃいました!

あー松木先生のワークショップ出たのに〜。サインもらえばよかったかしら?ミーハーすぎ?



あわせてお勧めなのがやっぱりこの本。

精神分析における言葉の活用

精神分析における言葉の活用

タイトルがもう秀逸で、発売予定段階からチェックしていました。以前どこかの学会でチラシを配ってたのかな?確か。



ん〜新しい本ってイイですね〜。幸せですね〜。


研究と勉強が楽しい分野でこそ、仕事をしなくてはいけない!そう思います。松木先生が言っておられましたが、心理臨床っていうのは、「仕事と趣味と生活(人生観・人生そのもの)」がからみあってしまう仕事なのですよね。


幸せなことでもあり、時として辛いことでもある。
悩んでやめたくなる瞬間もあるけど、不思議とこの道を選んだことを後悔したこと・・・ナイですね?


ん〜やっぱり「楽しい」んだろうなあ。
皆さんうまい言葉で表現できないですよね。この「よさ」。なんだろうなあ・・・。
もしかすると、人間存在そのものの「楽しさ」であり「よさ」なのかもしれませんね。